こんにちは。宮崎の社会保険労務士、宇都陽一郎です。
いよいよ明日から新年度が始まりますね。宮崎でも新しい仲間を迎え入れる準備を進めている経営者の方が多いのではないでしょうか。
一方で、「そろそろ社会保険に入れないといけないかな」「でも、会社負担がどれくらい増えるのか不安……」そんな悩みをお持ちの経営者も少なくありません。ですが、ご安心ください。 この記事で直前の不安が解消されます。負担増の現実もしっかりお伝えした上で、前向きな一歩をお手伝いしますね。
加入することで得られる3つのメリット
「社会保険」と聞くとコストのイメージが強いかもしれませんが、実は会社にとって大きな資産になります。
- 採用力の強化と離職防止「社会保険完備」は、求職者が最も重視する条件の一つです。良い人材を確保するために欠かせない要素といえます。
- 従業員の安心感(生活の安定)病気やケガ、将来の年金など、手厚い保障があることで、社員は目の前の仕事に集中できるようになります。
- 対外的な信頼の向上銀行からの融資や、大手企業との取引において、法令順守(コンプライアンス)の姿勢は強力な武器になります。
具体的に会社の負担はいくら増えるのか?(シミュレーション)
もちろん、負担が増えるのは事実です。 経営者としてはここが一番気になるところですよね。
そこで今回は、宮崎県内の45歳の従業員(月給22万円)を例に、具体的な金額を出してみました。
【社会保険料 概算シミュレーション】
(基準日:2026年4月1日 / 宮崎県・協会けんぽ)
| 項目 | 会社負担 (月額) | 本人負担 (月額) | 備考 |
| 健康保険 | 10,747円 | 10,747円 | 折半 |
| 介護保険 | 1,782円 | 1,782円 | 40歳以上 |
| 厚生年金 | 20,130円 | 20,130円 | 折半 |
| 子ども・子育て支援金 | 253円 | 253円 | 2026年4月〜 |
| 子ども・子育て拠出金 | 792円 | — | 全額会社負担 |
| 合計 | 33,704円 | 32,912円 |
- 会社負担(年額):404,448円
- 本人負担(年額):394,944円
※上記は概算です。詳細は日本年金機構の公式ページでも確認できます。
どのようなケースで加入が必要になるのか
宮崎でもよくある、従業員2〜3名の小規模事業所をイメージしてみましょう。
たとえば、4月から正社員を1名採用する場合、株式会社などの「法人」であれば、社長お一人の会社であっても強制加入となります。 「うちは家族経営だから」という場合でも、法人の形をとっている以上、加入は法律で決まっているルールなんです。
一方で、個人事業所の場合は少しルールが異なります。
個人経営の事務所やお店などは、常時5人以上の従業員がいる場合に加入義務が発生します。ただし、飲食・サービス業や農業などの一部業種については、5人以上であっても加入義務がない「任意適用」という形になります。
「自分の店はどうだろう?」と迷われたら、まずは業種と人数を確認してみてください。また、パートさんであっても、週の労働時間が正社員の4分の3以上であれば加入対象となります。あとで遡って徴収されるリスクを避けるためにも、 早めの確認が大切です。
手続きの具体的な流れ
手続き自体は、大きく分けて以下の3ステップで進みます。
- 事業所の登録(新規適用届)まずは会社を社会保険の対象として登録します。
- 個人の登録(資格取得届)採用した従業員の情報を届け出ます。
- カードの交付(資格確認書)1週間〜10日ほどで、新しい「資格確認書(旧保険証)」が手元に届きます。
なお、 手続きは年金事務所への郵送だけでなく、電子申請でもスムーズに行えます。
まとめ:4月への最終チェックリスト
- [ ] 加入対象となる従業員の労働時間は把握できていますか?
- [ ] 会社負担分(月給の約15〜16%程度)の資金繰りは大丈夫ですか?
- [ ] 従業員本人へ、手取り額の変化をやさしく説明しましたか?
不安なことがあれば、一人で抱え込まずにいつでもご相談ください。面倒な手続きも含め、私達がしっかりとサポートさせていただきます。一緒に、従業員が安心して働ける環境を整えていきましょう。
※この記事は2026年4月1日時点の情報に基づいています。法改正等により内容が変更となる場合がありますので、実務の際は最新情報をご確認ください。